町工場発!女社長の経営改革と人材改革 ダイヤ精機 諏訪貴子社長
・2012年から2013年の実績としてはウーマン・オブ・イヤー2013の大賞を受賞した。
会社を父親から引き継いだ後、リーマンショックで売上が9割減になった。そのためグローバル化に取り組んだが、
難しいと判断した。日本でものつくりはなくならないと思い、飛び込み営業もたくさんしたが上手くいかなかった。
そのため、会社の認知を上げるため、賞を狙った。勇気ある経営大賞は優秀賞となったが、大賞が欲しかったので、
人材育成知事賞を狙ったら奨励賞だった。年末にウーマン・オブ・イヤーで大賞が取れた。
・大賞は取れたが、受注は増えなかった。そこで、鉄の磨き屋として、力を磨いていくことにした。ザ町工場を目指そう
と考えた。大きな石と小さな石を組み合すと強くなるので、小さな町工場でも優れた町工場になりたいと考えた。
会社は多品種少量生産のため、知恵が必要と思った。知恵を作り出すため、コミュニケーションを図ることが大事と
考えた。ある程度の問題は知恵で解決できることが分かった。
・会社の経営では企業理念と経営方針が大事である。当社の経営理念は大田区の中で先進的な町工場になり、地域
に貢献することであり、経営方針は他に負けない鉄の磨き屋になることである。
・会社を将来につなげるには若い人を育成する必要があると考え、プロジェクトを作って採用活動を行い成果を上げた。
これまでの採用経験で現在採用の判断としていることは①優秀と思われる人材はすぐに採用しない。(偶々ここに
仕事があるから応募してきた人は隣の庭が綺麗に見えると辞めてしまう。会社に就職する意義を明確に掴んだ人は
なかなか辞めない。今、中核になっている。)②成功イメージを作れる人材を探す。③中途採用者には確認が必要で
ある。経営者は求める人材を語り、夢を語る必要がある。
・人材の育成では採用後、1ケ月はレポートの報告でなく、社長と交換日記を行っているが、非常に人間性が良く分かる。
レポートでなく、交換日記では社員の性質が良く分かる。リーダに成長している社員の交換日記では、目的を上手に
把握して日記を書いており、自分の名前なども全体の中で上手く配置した場所に書いていることが分かった。社員には
同じ質問をしないために、必ずメモを取るように指導している。チャレンジシートで目標を設定するように指導している。
人材育成で感じることはサービス経験者は成長が速い傾向がある。若い人も年齢の高い人にも話ではできるためと思う。
「一言」お話が流暢で上手な感じがした。会社の経営についてのお話より、社員の採用や育成の
話は経験談だと思うが、非常に興味深かった。