ようこそコグニティブの時代へ  IBM ポール与那嶺社長 ソフトバンク 宮内社長他

 1.デジタイゼーションからデジタライゼーションへ

  ・デジタイゼーションはITによる業務の自動化・効率化を加速してきた言葉であるが、最近は、多くの企業で情報の

   デジタル化を進めている。多くの企業が、構造化データだけでなく、非構造化データの情報化にも取り組んでいる。

  ・デジタライゼーションは、情報のデジタル化とビジネス価値への転換というビジネスモデルの再構築を実現する。

   デジタライゼーションは、もののインターネット(IoT)の技術的、社会的動きを基にドラスティックな変革を起している。

  ・GEなどの世界のCEOが先端テクノロジーを駆使したビジネス変革(デジタライゼーション)に焦点を当てて、バリュー

   チェーンや顧客・パートナーとの関係性(エコシステム)の再定義に取り組んでいる。

 2.Watson

  ・Watsonは自然言語を理解できるようになり、4000冊の医学書を1秒で読むことが出来る。Watsonは自ら学習しており、

   進化しており、28APIに対応している。表情や感情を理解できるようになった。Watsonコグニティブシステムを構築

   するためのプラットフォームになっている。IBMでは早くからコグニティブシステムを提唱してきて、それを実現した。

  ・Watsonは自然言語から感情や社会的印象を分析することが出来る。メールなどから性格や行動、感情を読み取ることが

   出来る。社長のメールを分析すると、社交的、自発的、積極的、感情豊かということが分析できる。良いところを中心

   に分析しているが、これは良い点は営業で活用することが出来るためである。Watsonの特徴は、企業に隠れているダーク

   データを知識にすること、新たな現場体験、高い専門性のある従業員のノウハウを継承することが出来る点である。

 3.最近の取り組み

  ・Watsonは自ら学習していくことから、早期に立ち上げて、使いこなしていくことが重要になる。既に、多くの企業がトライ

   する計画があり、三菱UFJ銀行ではLineの回答をWatsonが行うことを検討している。多くのメンバーが協力してくれており、

   今では400パートナー、8万人のデベロッパー、160大学で実施している。

  ・Watsonの日本語化をソフトバンクと一緒に実施し、今年2月完成した。ソフトバンクでは、クラウド、ロボット、デバイス、

   ビックデータの分野に取り組んでおり、仕事の半分をWatsonに分担させることで、コスト1/2生産性2倍を目指している。


「一言」今日は非常の聴衆が多く、立ち見みとなったので、聞きながらメモを取るのが難しかったので、メモも簡単なものになった。

    展示場でペッパーとWatson の連携はどうしているか聞くと、画面イメージでキャラクタベースでつないでいるとのことであった。

    WatsonはWebの画面で入力された情報を基に認識し、分析して回答する形式とのことであり、Watsonはクラウド内に置かれて

    いるので、どのように処理しているかは分からないとのことであった。ペッパーは感情も理解すると聞いているので、Watsonと

    役割は右脳と左脳というような分担になっているとのことであった。