日本の将来を展望する 衆議院 野田聖子議員
・若い時に政治家になった。岐阜の県会議員の時に、障害者を支援することにしたら、代表者が言葉は通じないので、
意思疎通するためにパソコン通信が必要になった。当時のパソコン通信では、ネットワークが従量制課金で非常に
高くなった。通信は遅く、怖い感じがした。今では、通信インフラは定額制を導入して整ってきたが、怖さは質を変えて
出てきている。セキュリティはコストがかかることを認識する必要がある。
・日本ではITでの成長戦略になっていない。アメリカではテラモータースのようなものも出てきている。ICTの成長戦略
はNECでなく、今までICTの関係のなかったメンバーが考えるべきである。私は忙しくて、ショップに行く時間がない。
ほとんどのモノをネットで買っている。しかし、洋服は半分が失敗している。自分似合う服が選べるようにしたいと思う
素材感を含めて Fitting Room みたいなものが出来ると良いと思う。
・日本の実態としては、明治以降数千万人の人口が急速に増加したが、今後は急速に減少する見込みになっている。
今の日本がぎくしゃくしているのは、人口の減少を頭に入れ切れていない人が多いことである。この状況が企業なら
倒産している。少子化対策の担当部署は厚労省である。厚労省は福祉を考える部署であるが、少子化問題は国の
問題である。少子化問題は世界の先進国は同じであると見ているが、日本の問題である。アメリカは2.0を守っている。
日本の最大の問題と男の人が受け止めて貰わないと改善されないと思う。このまま、人口が減少すると2050年には
福祉の費用が70%くらいになり、話にならない。日本は疲弊している。定年制を止めれば良いが、定年を取り払うことが
前提になる。定年制は年功制を前提にしている。しかし、労働者の4割が非正規社員になっている。
・子供を産める女性を大事にするべきである。現実的には対等にするべきである。貧困のために高校まで行けなくなって
おり、大学に行く人が減っている。就職しても非正規社員になる。女性に非正規社員が多いのは良いと思う。正規社員
の女性はそのポストを維持するために結婚しない人も多い。結婚しない女性が子供を産んでいるのは日本では2~3%
である。アメリカやフランスは40%である。夫婦別姓の裁判している状況であり、最高裁では女性判事3人が反対した。
・育休という言葉は嫌いだ。子供は無茶なことを言ったりしたりするので、子供といる時は大変だ。働いていない女性が
子供を虐待するのは分かる。それ程、大変だということである。国会議員で育休を取ると問題になっている。これを乗り
越えないと少子化問題は解決しない。子供を育てながら、大臣は出来ないときちんと言って欲しい。子育ては大変
なことで、両立は出来ないことを思わせる必要がある。安全保障の話を安倍首相に言ったのは、人を補充できるか
ということだった。安全保障を行うようになると、自衛隊員は今の2倍は必要になるので、非常に厳しい状況である。
・地方再生で地方に企業を持っていくことと言っているが、岐阜にアマゾンの工場が来ても、70%しか集まらなかった。
地方の若い人の母数が少なくなっているのである。最低賃金を上げると言っているが、新しく工場を作る場合、人
が集まらないので、時給1200円で集めている。最低賃金の問題ではない。
・産めない人も親になれるという制度を作らないといけない。子供を産む、産まないということより、すべて親になれる
ようにすることである。現在は特別養子縁組が上手く進まない。平均寿命が長くなったので、子育てを終わった後、
もう一度、子供を育てることも考えられる。
・移民の問題は、女性も雇えない経営者が、言葉が違い、宗教も違う日地を雇えるとは思わない。目先の仕事だけで
移民制度をやると失敗する。移民に不満が残り、帰った移民がイスラム国を作るので、標的にされることになる。
・2020年過ぎまでは一応見通せたが、2025年に団塊の世代が後期高齢者になる時に日本は厳しい時期になる。
外資系の投資ファンドは当面おことより将来の日本を見ており、女性の活用と非正規社員の増加に注視している。
女性を有効に使うことで成果が上がる。アメリカの非正規社員は社員へのステップだからそれ程増えないが、日本
では非正規社員も正規社員と同じ仕事をしているので、増えている。それでは日本の力がつかない。
日本の力が大事である。
「感想」野田さんのお話を聞くのは初めてで あるが、テレビ等で見ていたように、歯切れの良い話しぶりであった。
少子高齢化の問題については大胆な考えを説明して頂き、分かり易かった。今の世の中ではなかなか
受け入れてくれない考えだと思うが、私としては取り組まないといけないことだと思った。後半は色々なこと
を短時間で説明しないといけないという感じで、断片的になったが、面白かった。