地方創生における東京            石破地方創生大臣

   ・日本は高齢化が進み、医療費や介護費が増えている。これまで、少子化対策も少なかったと思うので、充実する必要がある。財政的には

    安定的な消費税に求めることになる。日本にはお金はある。しかし、お金は回って初めて景気が良くなる。日本の資産は、60歳以上の人が

    60%以上持っており、50代の人は20%以上持っていて、20代や30代はほとんど持っていない特徴がある。欧州では、リタイヤする時が最も

    多く資産を持っているが、死ぬ時はなくなっている。しかし、日本ではリタイヤしても資産が減らない状況である。日本の老後のサポートが

    豊かであるためである。そのため、消費税を10%にすることになっている。安倍政権では、消費税を10%に引き上げるのを2年延ばした。

    その間に地方を強化するためである。

    先日、増田さんが壊死する地方都市を発表した。北海道から九州まで全国の地域の20代と女性がどれだけ変動するか調べた。その結果、

    7割の自治体で20代と女性が減ることが分かった。今でも県境の集落では人がいなくっているところが増えているが、今後は、市町村でも

    人いなくなるところが増えてくるということになる。

   ・東京は消費する都市で、生産することは出来ない。食料もエネルギーも人口も再生産出来ない東京だけが残ったらどうなるか。3045

    の間に800が地方から都市に集中した。東京には500万人が集まった。東京は、人類が初めて経験する超高齢化社会に入る。それも、

    非常に速いスピードと膨大な人口が高齢化していくことになる。地方はこれ以上は高齢化率にはならない。これまでは若いが地方から

    抜けたので、高齢化したが、今後は起こらなくなる。

   ・地方が元気の良い時代があった。それは、公共事業と企業誘致の結果である。これから先、同じようなことは起こらない。公共事業と企業

    誘致は医療と介護の分野に移った、東京への人口移動はもう一度起こるが、続かないと思う。このままでは、東京は超高齢化社会になり、

    衰退していくことになる。どうやって変えていくかが東京大改造である。2025年には昭和22年から25年に生まれた団塊の人がすべて後期

    高齢者になる年である。このままいくと人口はどんどん減っていく。特に、若い女性が東京に入るのが増えていく。出生率が最も低い東京

    に若い女性が集まるとどうなるとどうなるのか。

   ・東京には医療支援と介護支援が大きく不足する事態が起きる。75歳以上の後期高齢者の医療と介護の 支援45歳の人の5倍かかる。

    東京、千葉、神奈川、埼玉には医療不足、介護不足が起きるので、各知事と話し合いを開始した。東京の中でも東京と三多摩では状況は

    異なる。東京で医療、介護施設には非常に大きな金がかかる

   ・50代の男の50%は第2の人生は地方に帰り過ごしたいと考えている。しかし、女性はコミュニティーを持っているので、地方で過ごしたい

    いう人は3割しかない。地方移住をどうやって実現するかである。個人の生活に政府が介入することはしない。でも出来れることなら、地方

    で暮らしたいという人の希望を叶えるのは政治の仕事である。そのため、移住支援に取り組んでいる。日本の住宅は耐久消費財になって

    いる。世界でも珍しい。地方に移る場合、今住んでいる家はどうなるのか、地方では仕事があるのか、親の介護はどうするのかなどもある。

    政府は色々な情報を一元的に稼働させている。東京駅では移住交流情報ガーデンを稼働させ一元的に情報が見られるようになっている

   ・日本版CCRCという取り組みもしている。今までは要介護になってから診ていたが、これからは元気な内に動けるようにする取り組みであり、

    従来の高齢者住宅とは異なり、高齢者が安心して健康で元気に暮らし続けることができ、社会の担い手の一員となり得る仕組みが整った

    新たな住まい・コミュニティである。50歳以上の人でもう一度勉強したいという要望が多くので、地方の大学では定員割れを起こすところで

    勉強し、事業で身につけたことを生かしたいと思う。CCRCでは高齢者を中心にして、高齢者の能力を生かすことやコミュニティーを作ること

    を考えている。地方でコミュニティーを作った場合、相続でトラブが出ないように、基本は賃貸になると考えている。

   ・東京の地価がどうなるか?人口が減っていくと、地価が下がると考えられるが、分からない。空き家対策法は不動産の下落が進むと、撤去

    費用も出なくなる恐れがある。地方創生は東京を安全で、より快適で、活力あるようにするため、特区制度を使うつもりである。東京、横浜

    は世界で突出して危険度が高い。そこに人が集中している。東京には木造住宅がたくさんある。東京も強化していく必要がある。

   ・インバンドを増やしていくためには、どうするのかであるが、人口が減るので、交流人を如何に如何に増やしていくのか考えることが大事に

    なる。外国人は日本人の3倍のお金を使っていく。それらを増やすために、羽田、成田の飛行機の発着数を増やしていく。また、日本の全国

    の県には空港がある。これらを生かしていけば、外国人を呼び込むことが出来る。本当のお金持ちはビジネスジェットで来る。しかし、日本の

    空港にはビジネスジェットが発着出来る空港が少ないので、ビジネスジェットの発着回数は非常に少ない。もっと増やす必要がある。

   ・東京だけでなく、地方も活性化でき、Win-Winにするには相当知恵を出さないといけない。その地域のことは地域の人が一番知っており、中央

    の役人に分かることではない。そのため、すべて地域で設計してもらう考えである。地域の人がやるべきである。そのため、全国の地域データ

    をすべて見られるようにした。市長や社長が何とかするということではない。自信と誇り、驚きと感動により、大きく変わっていくと思う。次世代

    に繋げていくことが大事であり、不可欠である。


   「感想」初めて石破さんのお話を聞くことが出来た。説得力のお話しぶりは政治家だということを感じた。地方の衰退の話は良く聞くが

        東京も急速に問題が出てくることを聞かされて、少し驚いた。早く、問題や課題を洗い出して、対処していくことが重要だと思う。

        そのためには、住民が三人称としないで、真剣に取り組むことが必要だと思った。