第2次安倍改造内閣の課題 菅官房長官
1.安倍内閣の取り組み
・安倍政権は発足して1年10ケ月がたった。明確な座標軸を持ち、改革意欲を持って進めてきた。日本経済の再生
を最優先課題として取り組んでおり、日本の経済は大きく転換してきた。円も1ドル70円位から110円になり、日経
平均株価も8000円台から15000円を越えてきている。
・第一の矢(金融緩和)は見えるが、第二、第三の矢(財政出動、成長戦略)は見えないと言われるが、第三の矢は
中長期的な矢である。TPPは大詰めにきており、何とか実現させたい。農業については減反の廃止と大規模化に
向けている。来年は農業改革として、JAの見直しなどを行い、頑張っている人が報われるようにしたい。
・電力改革も60年ぶりの改革として取り組んでいる。今まで厳しい規制の中で守られてきたことを改革する考えで
ある。NISAにより、個人資産千数百兆円を有効にする。来年からは一人の限度を年100万円を200万円に増やし、
使い易くする。悪い外人が来ると規制していたビザも警察を強化して、ビザを緩和したことにより、海外の旅行客
も1000万人を超えた。来年は1200万人になる予定である。免税品も緩和した。化粧品や日本酒が増え、2兆円
を越えた。2020年の東京オリンピックにより、海外の観光客を2000万人まで増やしたい。そのため、空港の飛行
経路を見直す考えである。羽田空港は今の木更津からの発着に加えて、川崎方面からも発着陸するようにする
と、4万回発着陸の回数が増える。成田空港も管制機能を強化することにより発着回数が4万回増える。
・安倍総理は49ケ国訪問した。インフラ輸出に力を入れており、3兆円が9兆円になった。2020年にはインフラ輸出
を30兆円に増やしたいと考えている。様々なアイデアを出して、出来ることからやって効果が出ている。
・9月に内閣改造した。経済最優先、東日本大震災からの復興、安全保障による危機管理の強化に加えて、地方
創生、女性の活用を追加して5本柱により進めていきたい。
2.沖縄基地問題
・今日から沖縄の知事選であるが、安倍政権は日米同盟を基軸に政治を進めていく政権である。日米の関係は
大幅に改善されてきた。安全保障は日米の基軸である。普天間基地を廃止して、辺野古に移転することは20年
前に決まったが、遅れている。日米の地位協定の改定も出来た。嘉手納基地の7割が返還されることになった。
日本の1%以下の地域に、日本の7割を越える吉があることを見直した。
3.日中関係
・日中関係については、茂出木大臣、太田大臣が中国を訪問し、8月には外務大臣が訪問し、先日は麻生副総理
が中国メンバーと会っている。中国は世界2位、日本は3位の経済大国であり、地域だけでなく、世界の平和と
繁栄に責任がある。前提条件をつけずに首脳が会うことが大事と考えており、APECで首脳会談が出来れば良い。
・皆さんの期待に沿える政権でありたいと考えている。
「感想」菅官房長官のお話を直接聞くことが出来て、面白かった。特に、今の安倍政権が取り組んでいる規制緩和に
ついての具体的な内容ははじめて聞くものがあり、印象深かった。ハードの投資ではなく、アイデアで成果を
上げていく考えは同感した。日経新聞の内容と比べたら、話の半分は削除されており、聞いた感じとまったく
違っていたのには驚いた。