ICTを活用したエコシステムで未来を切り開く 三菱自動車 益子会長
1.自動車の100年
・これまでの自動車に対する各国の取り組みを考えてみると、米国は大きさがすべてであり、欧州はデザインと性能
がポイントで、速く走らなければ車でないと考えられていた。日本はより小さく、より燃費が良い車を目指してきた。
コンテナはコスト競争で勝てなくなった。コンテナは付加価値がない産業であり、小型製品の生産拠点でなければ、
競争に勝てない。コンテナは行きも帰りも品物を運ぶ必要があり、主要国で生産したのではビジネスにならない。
・大きな転換点があった。リーマンショックでお客様が消えてしまったことがあった。GMやクライスラーが経営が苦しく
なり、チャプター11を申請して破綻した。どの自動車会社も経営が苦しくなった。
・自動車のプラスの面は、移動や運搬に便利で、楽しいことで、現代の必需品になっている。
一方、マイナス面は、自動車事故や交通渋滞、環境汚染、エネルギー消費などで厄介者的なことである。
・自動車産業としては、電気自動車のように、新しい産業が出現し、拡大して、競合してくることがある。
産業構造としても、これまでの設計、製造、組み立てのような垂直分業型から、車両組み立て、ハードウェア、ソフト
ウエア、サービスというように水平分業型に変化しつつある。
2.ライフスタイルの変化
・スマートフォンの普及により、通信もSNSに変化し、位置に連動したサービスが出現してきた。その結果、買い物も
オンラインで購入し宅配されるようになってきた。今後、スマートテレビ、スマート家電、携帯ゲームが出てきている。
・ビジネスモデルも激変している。従来は利益配分が1対1だったが、最近では大きく変化してきている。
3.自動車産業の取り組み
・車両の情報ネットワーク化が進み、車内での利用が、車自身がネットワークに接続され、色々なサービスを実現する
ようになる。テレマティックスからコネクティッドカーとなっている。車両に携帯電話機を組み込んだ自動車の販売が
米国、欧州、日本、中国、ブラジルで急増している。2021年では今の2倍の7億台となる見込みである。
クラウドにつながると車両間通信(V2V)、路車間通信(V2I)により、色々なことが出来るようになる。
・従来は車検や12ケ月点検の時期を知らせる時間ベースのお知らせであったが、今後は使用状況ベースのお知らせ
が行えるようになり、オイル交換やリモート故障診断、故障予測などが出来るようになる。
これにより、車両維持管理の低減とアフターサービスの向上が図られる。
・コネクティッドカがもたらす変化としては、シームレスなネットワークが体現できるユーザエクスペリエンスやロイヤル
カスタマー化につながるディーラープロフィクタビリティ、早期不具合発見のワランティコスレ?、ビックデータの活用
による新たなビジネスを登場などが考えられる。
・人工知能技術を盛り込むことで、先進運転支援システムADASが進化し、自動走行が進むと考えられる。
「感想」 IT Japanの講演を聞きに行った。三菱自動車の会長は自動車とITの関係を説明して下れた。
なかなか面白かったが、専門用語は分からないところが幾つかあった。インターネットで調べたが
分からなかったので、聞いたまま書いた。