人間関係をつくるコニュニケーション力  明治大学 齋藤教授


 1.チーム力を高める

   ・コミュニケーション力により、チーム力を高めることを要望されるが、これは成果を上げるチームにすることである。

    チームに活気のない人がいるとチームの雰囲気が暗くなる。チームを活性するにはメンバーを活気にする必要がある。

   ・ビジネスでは空気感が大事であり、場を温めることである。ビジネスの身体性ということが言われており、場を温める

    ためには、反応出来る身体を作ることである。そのためには、@目を見る、A微笑む、B相槌を打つことである。

   ・普通にしている人は場を暗くしている。40歳を過ぎると男の人は不機嫌そうに見えるようになる。男性は動きが鈍く、

    反応も遅くなる。これが、上司だったら、チームのメンバーに対する影響力が非常に重くなる。


 2.日本人の微笑は作法である

   ・ラフカディオハーンは日本人の微笑は作法であると言っているように、昔の人も微笑むことを努力している訳である。

    部下の話を聞く時も、少し大袈裟な動作で頷くことで、聞いているということを相手に示すことが必要である。

    黙って聞いているだけでは、説明している人は聞いてくれているのか分からず、場が非常に暗くなる。

   ・コミュニケーションは信頼関係である。目を見る、人の名前を引用する、拍手を積極的に実施することである。

    コミュニケーションの基本は人の話が聞けることであり、人から聞いた話を要約して話が出来ることと定義している。

    話を再生すると聞き間違いがなくなる。聞いた話を口で言うと覚える。しかし、聞いた話は3つまでしか覚えられない。

    4つ以上を一度に話すと覚えることが出来ないので、話をする時は3つまでにするべきである。

   ・相槌には非常に沢山の種類があるので、大学では相槌の種類を覚えさせている。外国語を覚える場合には相槌を

    覚えることで、会話が盛り上がり、会話を続けることが出来るようになる。外国語を覚える早道であると考えている。


 3.場の空気を作る責任感を持つ

   ・場を盛り上げるには、拍手を多用することが有効である。しかし、人は頭は使うが、身体を使わない傾向があるため、

    相槌を打ったり、拍手をすることを面倒くさいと行わない。無理しても拍手するようにすると場は盛り上がるようになる。

   ・場を盛り上げる言葉を出来るだけ考えて発言することで、場は盛り上がる。大きな声で笑うのも練習なのである。

    チームのメンバーはチームの全員が活気をもたらすことが必要であり、責任がある。場を暗くする人は船に乗って

    いるが漕いでいない人である。特に、上司が場を暗くしている場合は場が重たくなるので、注意する必要がある。


 4.新入社員の育成

   ・新入社員には、@テンションを上げる、A習性にする、B確認する(ミスを減らすことになる)を言い聞かせている。

    習性にすることは過ちを改めることである。これが出来ないとみんなから見放されてしまう。確認することは、聞くこと、

    メモを取る、メールを送る(記録が残る)などと共に、確認することを列挙してチェックする会社もある。

   ・これらのことは毎日、職場で実施することが必要である。(頭で考えても効果は出ないことを認識する必要がある。)


 [感想]
    チームを盛り上げるには場を明るく活性にすることであるという話であるが、何よりも実行することであるという
    ことで、講演の後半では聞いている何百人も聞いている人全員を立たせて、隣に人や前の人と会話させたり、
    拍手してハイタッチさせて、身体が動くようにしたことは驚いた。感想としては、面白かった。