ICTイノベーションで未来を創造 インテル 吉田社長
1.インテルのビジョン
・この先10年、コンピュータ技術の革新を通じて、世界中のあらゆるものがつながり、社会を豊かにすることである。
・技術革新の基盤はムーアの法則であり、トランジスタの集積度は2年に倍増し、それに反比例してコストは削減
していくということで、現在までトランジスタの集積度は進んでおり、コストダウンは集積度以上に進んでいる。
・インテルが注力する3分野は、@優れた電力効率と高性能、Aセキュリティ、Bコネクビリティである。
2.高性能化:トータルなっリューションを実現するため、自社での開発だけでなく、M&Aにも取り組んでいる。
・半導体の技術革新としては、2003年に線幅が90nmであったが、2005年には65nm、2007年には45nmとなっている。
2009年には32nm、2011年には22nmと細くなっている。2012年には性能が37%向上し、アクティブ電力は50%以上も
削減することが出来た。それに伴い、トランジスタの数も増加し、今では世界中で1人当たり、10億個を超えている。
・第4世代インテルCOREを6月4日には発表した。この製品は3Dに向けたグラフィック機能の向上と2in1デバイスに
より、ウルトラブックを実現し、タブレットでも利用できるようにした。インテルの目的はクラウド形ですべてのものが
つながるようにすることである。そのため、将来のアーキテクチャを考えて取り組むことが必要であった。
・ハードウェアの性能は高くなっていることから、ハードウェアで処理していた機能をソフトウェアで処理することも考えている。
3.セキュリティ対策
・インテルとしてはトータルセキュリティイノベーションを目指しており、MaCfeeと手を組むことした。MaCfee社は幅広い
範囲のラインナップを持っており、世界最高水準の管理プラットフォームを持っているので、CORE+MaCfeeにより、
インテルですべてを取り入れたソリューションを素早く実現できるようにした。
・セキュリティの脅威が複雑になっており、防御対策を中心としていては不十分になってきた。MaCfee社では1日に
640億クエリ以上の情報を収集して、包括的なセキュリティ対策を行っている。最近はアプリケーションレベルでは
対応することが難しい問題が出てきており、ハードウェアベースのセキュリティ機能として、カーネルモードルート
キット対策を実施することにより、すべて問題に対処できるように出来た。
4.コネクティビティ
・ネットワークのアーキテクチャを変革する考えである。現在ネットワークは、お客様に特化してハードウェアで最適化
されているが、ハードウェアの性能向上により、ソフトウェアで対応するSDNを開発している。ネットワークの進化に
柔軟に対応するために、ネットワークをスタンダードに仮想化して、プログラマブルで標準化されたアーキテクチャへ
と変革して、ハードスィッチをハイブリッドスィッチにして、ビジネスの迅速性と経済性を促進を支援していく。
・it is not what we make,it is what we make possible (作ることではなく、どう活用するかがポイントである) が私の
好きな言葉である。日本の本当の強みは技術革新による社会のトランスフォメーションであり、強靭なITインフラの
構築と新しいエネルギー環境への対応により、日本から新しい世界への可能性を目指して欲しいと考えている。
[感想]
Interopの基調講演として説明されたが、半導体の進化が非常に速く進展し続けていることが分かった。
最近はハードウェアとソフトウェアの融合が進んできている感じを受けた。