中国のIT市場の展望 バイドゥ副社長 陳海騰  H24.2.10

1.日本と中国のビジネス習慣の相違

   ・日本では、人間は死んだら仏になると言うが、中国では悪人は死んでも悪人であると言い、考え方が違う。

   ・日本の経済や社会は既に成熟期にあるが、中国の経済は急成長しており、社会環境も異なっている。

   ・日本の企業が中国に進出するのならば、コンシュ−マ向けのマーケットがなければ上手くいかない。

    昔から言われているようなうに、中国の要人に人脈を持っても、商売は上手くいかないと考えるべきである。

    表敬訪問をしても会ってくれない。、中国の経営者は忙しいため、目的がなければ時間を取ってくれない。

    また、日本のビジネスモデルを中国に持って行っても、そのままのビジネスモデルでは上手くいかない。

    中国の人達が満足しないと、中国での商売は上手くいかない。中国では迅速に行動し、結果を重視する。

   ・日本にいながら商売をすれば良い。中国から日本に来た観光客は約5000万人おり、その人を相手に

    商売すれば良い。中国では、成功した企業や人と組まないと中国での商売は難しい。

    非常に沢山の人間がいる中国では、インターネットはテストマーケットに最適なツールであると考えている。

    中国にはインターネット普及率が85%ななり、インターネットを使う人口は4.5億人もいる。検索方法も日本と

    異なり、キーワード検索ではなく、文章(システム)検索をしているため、バイドゥも文章検索に対応している。

    中国人は恩義に厚いため、中国人は田中さんや大平さんは日中を繋いだ人として今でも信頼が高い。

    中国で商売して成功するには、自らが汗をかく必要がある。   

    中国人は商人であり、日本人は職人という特徴があり、この特徴を意識して行動する必要がある。

.中国と日本の違い

   ・中国の金持ちが急増しており、中国で最も資産を持っている人は三一重工の梁会長で1兆円弱である。

    急速に増えており、10億ドル以上の人は100名以上おり、世界で第2位となり、まだまだ増えている。

    陳さんの友人も、昔は日本の給与の1/10程度であったが、今では陳さんより大幅に高い給料を撮っている。

   ・中国と日本の資産家の違いは、中国は30代から40代であるが、日本は50代から60代である。

    日本に比べて中国の資産家は20歳くらい若いため、積極的に投資をし、資産を活用していることである。

   ・中国で商売するならば、中国の商習慣に従わないと上手くいかない。現地主義を徹底する必要がある。

3中国の展望

   ・これからの中国では、政治改革と民主化を促進し、現政治体制が維持されると考えている。

    国富(1600兆円)の3/4は政府が持っており、経済の発展は沿岸部から内陸部に拡がっている。

    2011年から2015年は、農業、エネルギー、サービス分野に力を入れていく予定であり、この分野が発展する

    と考えられるため、中国で商売をする場合は、これらに対応する分野で商売することが重要である。
  →非常に面白いお話が聞けたが、陳さんは早口で発音が日本人と異なるところがあり、聞きづらかったために、
    聞いたことが上手くまとめられなかった感じがする。