儲けるためのIT活用  イノベーション研究所 西岡社長

1.ITと情報

   ・インターネットへのアクセスの大半が携帯電話になったとの報道があった。時代が変わったと感じている。

    電車の中では携帯電話はマナーモードにする。優先席では電源を切る。これは外国では行われていない。

    優先席で電源を切るのはペースメーカに悪いからということだが、ムーバの頃の話で、今では理由にならない。

    IT製品の利用を伸ばすには、この種の問題に対処する必要があるが、誰も行わない。コンセンサスが必要と思う。

   ・最近の社員は、会社に行ったらメールの整理を行い、終わったら、昼食に行き、午後は会議でパソコンを使う。

    ITはテクノロジーであり、IT技術はコモデティ化しているため、社員は情報を処理しているだけである。

    会社では情報が有効に活用することが必要であるが、情報を有効に活用できているか疑問に思う

   ・現在、会社ではパワーポイントが沢山使われているが、パワーポイントを普及させたのは私と西さんである。

    パワーポイントは色々な機能を持っており、多彩な表現が出来ることから、自己満足に陥る傾向が強い。

    情報を使うこととITを使うこととは違う。ITを使うことではなく、情報を有効に使うことがポイントである。

    テレビで中村吉衛門が演じる鬼平を見るが、沢山の密偵を使い、色々な情報を集め、情報を有効に使っている。

   ・インテルにいる時、本社の副社長と日本の企業と打合せを行ったことが、議事録は会議で最も偉い人が作った。

    トップが判断するためには、トップが議事録を作成することが習慣となっていた。議事録はメールで送っていた。

    メールは同報通信の機能があるため、全世界の関係者に送ることが出来、トップから反応がくることがあった。

    日本企業と打ち合わせた時は、その日のに議事録をメールで世界中に送り、会議問題なった項目に対し

    対応をまとめて、次の日の打合せを行い、その日の内に懸案問題を解決していた。日本側は何もしなかった。

ITの導入と情報の活用

   ・ITを導入したら企業の競争に勝つか?ITを導入して事業を改善することを幹部がやらないと勝つことは出来ない

    これまで企業はITでコストの削減を行ってきたが、今は何が出来るかにITを使う必要があり、ERPも変わってきた。

   ・インテルでは社内システムをインドで開発していたが、自社に都合が良いものしか作らないため、社内での開発

    を止めた。色々な会社が使っているERPを導入した。色々な会社が使っていることがポイントとなり、業務本部長

    が自分がリーダーでやると言い出し、IT本部長が支援することになった。営業と製造を直結して、受注の精度

    上げ不要な生産を減らしたり、在庫を大幅に減らすなど、成果を上げた。情報活用はテクノロジーではない。

   ・ITは普及しつくし、コモデティとなった。ITをどう使いこなすかがポイントであり、使わないといけないのは幹部だ。

   ・メールについて、電話はかかってきた順番に受けないといけないが、メールは読む順番を変えることが出来る。

    受信しているメール全体を見て、優先順位を付けて、処理することが、仕事の効率を上げるために重要である。

    また、幹部は部下がどう動くか考えて、メールを送ったり、メールの処理のルールを決めるようにする必要がある。