新たな成長に向けたドコモの取り組み ドコモ 山田社長 24.5.17
1.ドコモの変革
・日本の携帯電話は2005年から2006年に年間1000万契約増加の成長期から500万契約増加の成熟期に変わった。
それに伴い、新規獲得重視から既存顧客重視になり、お客様主導でサービスパフォーマンス主導となった。
・ドコモも変革に苦しんだ時期があり、原点に立ち戻り、お客様にベストサービスを提供して満足して頂くこととした。
そのため、お客様視点での変革、全社一丸となる結束、イノベーションによる先進性にチャレンジすることとした。
2008年に変革とチャレンジの新ドコモ宣言を発表して、2010年にお客様満足度第一位を目指すことした。
現場原点主義、ワクワクする端末シリーズの見直し、48時間以内の訪問調査に取り組み、2010年に達成した。
2.東日本大震災に対するドコモの対応
・東日本大震災の教訓を生かし、さらなる安全、安全に向けた様々な取組を行った。
大ゾーン基地局の構築や停電時の電力確保による重点エリアの通信確保、衛星電話の即時提供や衛星回線の
充実による被災エリアへの迅速な対応、エリアメールや災害用音声お届けサービスによる利便性向上に取り組んだ。
・約200億円の対策費により、2012年2月に新たな災害対策についての全施策が概ね完了した。
・大ゾーン基地局は、通常の基地局の他に全国で104ケ所に設置した。東京は6ケ所、大阪は4ケ所、各県に2ケ所設置した。
都道府県庁屋すく町村役場など重要エリアは無停電化やバッテリー24時間化を実施し、通信を確保することとした。
3.新たな成長に向けたドコモの取り組み
・ドコモとしてはモバイルを中核とする総合サービス企業を目指して、2020年ビジョンを制定した。
スマートイノベーションへの挑戦に向けた確実なステップとして中期ビジョン〜スマートライフの実現〜を策定した。
・スマートフォンの進化としては、オープンな環境のもと自由で広がりのあるサービス・コンテンツや快適な操作性の
進化に取り組み、お客様の更なる楽しさや便利さを追求する。
・モバイルのサービス進化と産業・サービスの融合による新たな価値創造を、ドコモのクラウドにより加速させて、
暮らしやビジネスがより安心で安全で便利・効率的にすることで、より充実したスマートライフの実現を目指す 。
・今後の端末はすべてスマートフォンとする。今回の発売では高齢者の要望に対応するため、らくらくスマートフォン
を発売した。スマートフォンでも使い勝手を改善した。更に、パケホーダイの料金を2980円として利用し易くした。
iモードの認証課金の仕組みをスマートフォンにも対応することで、新しいポータルサイトのdmenu、ドコモ直営の
コンテンツマーケットdamarketを開設することにより、2012年のスマートフォンの販売目標を1300万契約とする。
・スマートフォンの増加により、2015年にはトラヒックが12倍になると思うので、LTEや新料金の導入により対応する。
LTEにより、10倍の高速化、3倍の大容量化、1/4の低遅延を実現するため、新しいサービスを提供していく。
2015年にはLTE「Xi」の3000万契約を目指しており、2011年のパケット収入を1.5倍に増やすことを目指している。
・モバイルを中心とした技術の進化により、様々な事業領域において産業やサービスの融合によるイノベーションを
起こし、新たな価値を創造していくこととする。
新たな価値として、暮らしやビジネスがより安心で安全で便利・効率的にし、楽しみ・喜びを実現していきたい。
新たな市場の創出としては、メディア・コンテンツ事業、金融決済事業、コマース事業、メディカル・ヘルスケア事業
M2M事業、アグリゲーション・プラットフォーム事業、環境・エコロジー事業、安心・安全事業の8分野に集中する。
・ドコモは、パーソナルクラウド、ビジネスクラウドの他に、ネットワーククラウドによりネットワークに高度な付加価値
を提供する。しゃべってコンシェル、通訳電話サービス、メール翻訳機能をネットワークのサービスとして実現する。