ドコモ株主総会  H23.6.17


 1.
2010年度の成果

  (1)顧客満足度No.1

   ・変革とチャレンジの旗印のもとに、現場減点主義を徹底し、2010年日本携帯電話サービス顧客満足度調査で

    第一位の評価を得た。2010年日本法人向け携帯電話・PHSサービス顧客満足度調査、モバイルデータ通信

    端末満足度調査でも第一位の評価を得た。 

  (2)スマートフォンの増大

   ・スマートフォンが急速に普及してきており、お客様の多様なニーズに応えるため、スマートフォンのラインナップを

    充実させた。224月のXperiaの発売に合わ、ドコモマーケットを開設し、コンテンツアプリケーションを提供した。

   i モードのメールアドレスをそのままに使えるspモードを9月に開始した。

    iモードで提供してきたドコモ地図ナビをスマートフォンに移行した。その結果、250万台を販売した。

  (3)Xiサービスの開始

   ・LTEを利用した高速・大容量・低遅延のXiサービスを1224日に東名阪地域で提供を開始した。

    23年度には県庁所在地級都市に5000局の基地局を設置することで、サービス対象とする予定である。

  (4)パケット利用の促進

   ・パケット通信の利用拡大に向けて、パケット定額サービスを統合すると共に、上限額を見直した。

    お便りフォトサービスを開始すると共に、BeeTVE★エブリス他などのコンテンツを充実した。

   ・アフターサービスの充実として、外国語での受付を開始したり、訪問調査やケータイてんけんを充実した。

  (5)海外展開

   ・海外展開としては、インドのTTSL/TTMLに出資し、契約数を伸ばして、8914万契約を突破した。

    更に、インドの民間企業として初めて3Gサービスの提供を開始した。

   ・おサイフケータイで利用できるiDの読み取り機は55万台になり、会員数は1584万人に増加した。

    クレジットサービスDCMXも会員獲得や利用促進により、106万契約が増加し、1232万契約となった。

  (6)設備投資

   ・FOMAは屋内と屋外合わせて11500局を増設し、Xiサービスについては屋内300局、国外700局を設置した。

    投資額は6685億円となり、研究投資額は1091億円で、LTE-advanced、3D技術の研究を進めた。

  (7)2010年度の状況

   ・2010年度の売り上げは601億円減少し、42242億円となり、利益は105億円増加し、8447億円となった。

    携帯電話の契約数は5801万契約となり、FOMAの契約数は5674万契約となり、FOMA化率は98%となった。

 22011年度の計画

  (1)安心安全の提供として、新たな災害対策を実行する考えである。

   ・重要エリアの通信確保としては、 被災時に稼働させる大ゾーン方式基地局の構築を行う。

    また、電力の確保としては、エンジンによる無停電化と基地局のバッテリィの24時間化を進める。

   ・被災エリアへの迅速な対応としては、 衛星携帯電話の充実や、移動基地局による衛星エントランス回線の

    充実、非常用マイクロ回線の活用などにより、災害時の移動通信の向上を図る考えである。

   ・被災時の通信サービスの利便性向上としては、音声メッセージ型ファイルサービスの研究開発に取り組んで

    おり、2011年には実現する予定である。

  (2)変革

   ・端末やサービス、お客様対応、ネットワークの構築に至るすべての取り組みに対して見直しを行い、お客様

    満足度No1の継続を目指す考えである。

  (3)チャレンジ

   ・お客様一人ひとりのライフスタイルやニーズに合わせたサービスと社会問題でのソリューションを提供する。

   ・スマートフォンの推進:スマートフォンの特徴を活かした新たなサービスの展開を進めることにより、スマート

    フォンの本格的な普及に取り組む。2011年度の販売目標としては600万契約を目指す予定である。

    今年の春には、選べる、使える、楽しめるということで、9機種の携帯電話機の販売を開始した。

   ・スマートフォンの進化:iチャネルやiコンシェルなどのiモードで利用してきたサービスのスマートフォン化を図る。

   ・LTEXi)の拡大とネットワークの進化:3年で3000億円を投資し、全国の県庁所在地級都市にサービスする。

   ・融合サービスの推進:産業機器や車(ITS)電子図書などとの融合による新しい利用の拡大に取り組む。

   ・新たな成長分野の開拓:国内の出資提携を推進し、新規事業の創出とコア事業の強化を図る。

   ・海外のビジネス展開:アジア、太平洋を中心にサービスの拡大とサポート拠点の拡大により収入拡大を図る。

   ・データ通信料の増大:昨年はパケットARPUが音声ARPUを抜いたことから、今後は、パケット定額サービスの

    加入拡大やスマートフォンへの移行促進、2台目契約によるパケットARPUの増加によりトータルの増収を目指す。

   ・2011年度の業績予想 : 売上は42300億円、利益は8500億円(災害費200億円含む)の増収増益を目指す。

   ・2020年ビジョンとして、モバイル関連の総合サービス企業への進化(HEART)を目指していく。

   ・投資は年間で7000億円であり、今後も現在の水準を維持する考えである。

    研究テーマとしては、スマートフォン、LTEの他、音声のIT・シンプル化、データ通信の新たなサービスのプラット

    フォーム開発(クラウドをネットワークに入れる)などに取り組んでいる。