| 日本が元気になるための情報システム近未来 H23.9.8 日経 北側/谷島 |
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オープン時代はシステム毎にサーバを導入してきたが、ビジネス&社会を中心とする時代がきた。 オープンシステムの積年のツケから、ITインフラが多層化し、複雑になり過ぎ、行き詰ってきた。 2.日本のIT部門の課題と動き ・日本のIT部門は小さいため、経営者や事業部門の要求に応えられなくなっている。 そのため、アプライアンスやEngineerSystemなど、作らないシステムに人気が出ている。 ソフトウェア開発の稼働を減らすことにより、経営者や事務部門の対応に時間が割けることが出来る。 ・トータルシステムの実現を目指して、ITベンダーの合従連衡が進んでいる。 IBMやHP、オラクル、CISCOなどを中心にITベンダーが連携する動きが進んでいる。 3.新たなステージに向かうIT ・グローバル市場の開拓 IT市場は先進国からBRIC‘sに移ったが、更に、赤道直下の新興国の市場が拡大してきている。 ・社会インフラに積極的に貢献 ITが社会インフラの貢献するため、ITベンダーとインフラベンダーが協業する方向になっている。 最近、言われているクラウドについてはまだ投資は少なく、これからの取り組みと考えられる。 ・世の中が変わって、新しいアプリケーションを作り直す必要が出てきた。 ビックデータを処理し、分析したり、予測する必要が出来ており、新しくソフトウェアを作る必要がある。 それらのソフトをのせるインフラには高い信頼性が要求されることからクラウドが必要となってきた。 4.日本のIT市場 ・IT部門やベンダー、Sierが変化を避けていたり、委縮していないか? IT部門に対する要求が事務の合理化やシステム開発からビジネス開拓に変わってきている。 IT部門やベンダーでは、新技術の採用の遅れが負のスパイラルを形成しているように感じる。 ・ビジネスの開拓には、ビジネスの知見と知識とITの知見と知識をつなぐことが必要である。 ソフトウェアを作らないと言っているが、テクノロジーを軽視してはいけない。新技術は重要である。 ・環境が変わり、技術が変わり、システムが変わっている。 多能者の時代、分業の終わりになり、再び、システムエンジニアの時代となってきている。 人はプロジェクトンの中で成長すること、テクノロジーを使うのは人であることを考える必要がある。 ⇒これまでの経緯を振り返ると、オラクルのエリソンや富士通はスピードの追求だったように思う。 |
| 新たな価値を創造するプラットフォームイノベーション 富士通 豊木常務 |
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・京計算スピードで世界一になり、2位の中国のものの3倍の計算スピードを実現することが出来た。 SPARCテクノロジーをベースとして、8.162PFLOPSの処理能力を出している。 ・最先端のHPCテクノロジーがもたらす変革は、大量処理、緻密な分析、短時間の処理 がある。 自動車の衝突シュミレーションでは、車体だけでなく車体と人連動したシュミレーションが出来る。 天気予報では、地域毎のマクロ予測から局地の気象も予測できるようになる。 心臓のシュミレーションでは数百日かかっていたものが数日で調べられるようになる。 ・このように富士通はテクノロジーを土台として社会の変革に取り組んでいる。 パラダイムシフトを可能とするテクノロジーとしては、CPUが3万倍(100k→3.4G)、メモリが100万倍 (4k→4G)、ネットワークは690万倍(10M→69T)、デバイスは20倍(2億台⇒60億台) などがある。
・ICTの利用は、コンピュータによる生産性の向上から始まり、インターネットによるビジネスプロセスに 発展してきたが、ユビキタス端末やモバイル端末の普及により、知的創造や行動支援と発展してきた。 ・これからはヒューマンセントリックな世界(HCIS)と発展していくと考えている。 生活者が豊かに生きることを実現するのと同時に、サービス提供者には新しいビジネス創出と 成長機会をもたらす世界で、富士通が、個人、企業、業種の枠を超えてお客様とともに実現を 目指している。 ・システム的にはセンシング技術が進み、人間的にはナビゲーションが進み、リアルな世界とバーチャルな 世界が結合していくようになる。
・富士通としては、独自の先端技術を研究開発し、グローバル標準技術を組み合せて、お客様の要望する システムを実現する考えである。 ・Gig時代に向けた技術革新としては、高速化、柔軟性、拡張性などに取り組んでおり、ソフト処理の一部の ハード化による高速化や新しい形態のGrid型の巨大センタの開発などがある。 |