| クラウドコンピューティングワールド2011 H23.8.31 |
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・本日のテーマはクラウドコンピュータということであるが、技術的な話は各専門のセッションが行われるので、 そちらを聞いて貰うことにして、このセッションではネットワークサービスのイノベーションを考えて貰いたい。 ・現在、ネットワークサービスで活躍している4社の取り組みを説明して貰い、検討したいと考えている。
・利用者の視点に立って、野菜や果物を使い易い形にして提供することを目指して事業展開を進めており、 売上は82億円、利益は3.4億円である。生産者に向いた販売代理店ではなく、購入代理店的な立場である。 現在は、ECと牛乳店を利用した宅配、三越や双子玉川の店舗の3つの形態で事業を進めている。 ・当初はインターネットでは野菜は売れないとの考えで農家の協力が得られなかったが、お客様の声や評価 を農家にフィードバックすることで、現在は6000件の農家と契約している。利用者も60万人に増えており、 急速に成長している。安全・安心について、製品の品質は国の基準に沿って自社でチェックしている。
・会社の創立後30年経つが、総量規制の施行でカードビジネスだけでは食っていけなくなってきた。 新しいビジネスを開拓する必要が出てきて、最も多く利用していた50万人の会員を中心にポイントビジネス を検討し、永久不滅.comにより、成長してきて、Net会員は590万人となり、売上も500億円となった。 ポイントビジネスの利益は良く、手数料のみのカードビジネスに比べて、利益率が3倍程度に増加した。 ・ポイントのため保管する金額が800億円を超えたので、ポイントを利用して貰い、有効活用することとした。
・色々な出会いを実現するために、じゃらんやHotPepper、ポンパレなど情報誌を提供しているが、これらの サイト同士をつなぐ動線を作っていく考えである。ログを分析することにより、利用者が何を求めており、 何に満足しているかを調べている。そのために、IDの統一化し、ログをどう扱い生かすか検討している。 ・目的の明確になっている検索によるビジネス展開から、目的がはっきりしていない探索や何となく調べて いる散索をビジネスに生かすことを検討している感じである。
・国内のEC事業は18.5%の伸びており、売上は1兆円を超えている。楽天全体では売上が3兆円を超えている。 楽天市場から楽天トラベル、Edyや証券の金融関係、ゴルフや競馬、野球、結婚相談のオーネットにと事業 の領域が拡がっている。オーネットでは、ネットサービスではなく実際に人が対応している。 ・最近は電子書籍サービス(Raboo)を開始した。買収したFusionによりネットワークサービスも取り組んでいる。 ・楽天では世界へのビジネス拡大に取り組んでおり、現在は世界で第5位となっている。 当初の目標である中小企業にお客様を見つけるという立場で取り組んでおり、世界でも通用すると考えている。 ・楽天はネットワークを利用すると安くて効率的にビジネスを実施できるためネットワークサービスに取り組んだが お客様がまんぞくするのならリアルな実ビジネスにも積極的に取り組む考えで取り組んである。 初めはECコンサルタントからビジネスに入っていったが、ネットワークビジネスを行っていても最終的な喜びは 物が届いて初めて成り立つ。お客様が欲しいものには、特殊なもので時間がかかても欲しいものがある。 ・リアルのビジネスよりネットワークサービスでは衝動買いが多い。最近は実物を見て触ってからというより、 口コミにより購入を決めている傾向が強くなっている。 クレディセゾンでは口コミで購入を決めて、カードで購入し、ポイントを稼ぐ動きが多くなっている。
・各社の取り組みを分析すると、ネットワークサービスでも取り組の違いが異なっていることが明確になる。 ・オイシクッスは農家を育成する理念の下に、10年間100億円のビジネスを実現してきたが、今後のビジネス の拡大には、規模が大きく変わることから取り組みを変えないと駄目だと考えている。 ・クレディセゾンはポイントビジネスを新規事業として開拓したが、会員ビジネスを大事にしていく考えである。 ・リクルートはメディア変革に取り組んでいるが、インターネットビジネスは規模のビジネスであるため、色々と 協力していきたいと考えている。 ・楽天はサービスビジネスに向かい、インターネットを使って価値を作ることに取り組んできた。 技術の進歩と共に、お客様の要望が変わるので、お客様の満足していくことに取り組みたい。 ・日本はサービス業の部門が弱いと言われてきたが、サービス業で国際競争しようとする企業が出てきた。 ネットワークのビジネスモデルが多様になってきた。少数から大量、多品種から少品種などの変化から、 ネットワークサービスの対する別の見方が出てきている感じである。 既存のビジネスと何が同じで、何が違うのか、リアルとサイバーの関係など、新しい切り口から新しく出てきた ビジネスとこれからの取り組みを分析し、検討する必要がある。 |